プロテインは授乳中でも飲める?ダメと言われる理由と成分を解説

授乳中のプロテインについて調べている女性 授乳中・産後

「授乳中 プロテイン ダメ」で検索すると、飲んでいいという記事とやめたほうがいいという記事が両方出てきます。どちらを信じればいいのか分からなくなるのは当然だと思います。

結論から書くと、プロテインそのものが授乳中に禁止されているという公的な基準はありません。ただし「ダメ」と言われる理由にはいくつか別々の話が混ざっていて、そのうち一部は実際に注意すべき内容です。この記事では、その中身を分解して整理します。

「ダメ」と言われる4つの理由を分けて考える

ネット上で見かける「授乳中のプロテインはダメ」という主張は、よく読むと次の4つのどれかを指しています。

言われている理由 実際のところ
①たんぱく質の摂りすぎになる 食事+1〜2杯なら通常は過剰にならない
②添加物・甘味料が母乳に移る 一律に危険とする根拠はない/表示確認は有効
③カフェインが含まれる フレーバーによっては事実。要確認
④食事の置き換えに使うと栄養が偏る その通り。使い方の問題

順に見ていきます。

①「たんぱく質の摂りすぎになる」

これはむしろ逆で、授乳期は不足しやすい側です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、授乳婦のたんぱく質に1日+20gの付加量が示されています。母乳をつくるために余分に必要になる分です。

一般的なプロテイン1杯のたんぱく質は15〜20g程度。つまり1杯足してようやく付加量に届くかどうかという水準で、通常の食事に1〜2杯加える程度で過剰量に達することはまず起きません。

ただし腎機能に問題がある方は話が別です。既往のある方、健診で指摘を受けたことがある方は、開始前に医師に確認してください。

②「添加物や甘味料が母乳に移るのが心配」

甘味料や着色料が授乳中に危険だと示す一般的な根拠はありません。日本国内で流通している食品添加物は使用基準が定められています。

一方で、「安全だから気にしなくていい」と言い切るのも実態に合いません。原材料表示を見て、自分が納得できるものを選ぶというのは合理的な態度です。心配が残ったまま飲み続けるより、シンプルな配合のものを選んだほうが精神的にも楽です。

③「カフェインが入っている」

これは製品によっては事実で、4つの中で最も実務的に注意が必要な項目です。プロテインの粉そのものにカフェインはありませんが、フレーバーの原材料から入ります。

  • 抹茶・グリーンティー系 … 抹茶パウダー由来
  • ミルクティー・紅茶系 … 紅茶エキス由来
  • コーヒー・カフェオレ系 … コーヒー由来
  • チョコレート・ココア系 … カカオ由来(微量)

授乳中のカフェインは1日200〜300mg程度までを目安とする見解が一般的で、全面的に禁止されているわけではありません。問題はコーヒーや紅茶とは別に上乗せされることです。すでに1日2杯コーヒーを飲んでいる方が抹茶味のプロテインを足せば、その分が加算されます。

避けたい場合は、バニラ・プレーン・きなこ・ストロベリーなど、カフェインを含む原材料を使っていないフレーバーを選べば解決します。味の系統はおすすめの味を比較した記事で整理しています。

④「食事の置き換えに使うと栄養が偏る」

これは指摘のとおりで、プロテインの問題ではなく使い方の問題です。授乳期はたんぱく質だけでなくエネルギー・鉄・カルシウム・水分の必要量も増えます。食事を抜いてプロテインに置き換えると、たんぱく質は確保できても他が落ちます。

「ダメ」という言葉が最も当てはまるのはこの使い方です。逆に、食事はそのままで不足分を補う使い方であれば、この批判は当たりません。

ソイプロテインだけは扱いが少し違う

たんぱく質の種類のうち、ソイ(大豆)については別の論点があります。ソイプロテインには大豆イソフラボンが含まれ、食品安全委員会は大豆イソフラボンアグリコンの安全な1日摂取目安量の上限を70〜75mg/日としたうえで、妊婦・授乳婦・乳幼児については特定保健用食品等による上乗せ摂取を推奨しないとの考え方を示しています。

豆腐や納豆といった通常の食事を控えるべきという話ではありません。あくまで、食事に加えてさらに上乗せする形の摂取についての注意です。判断が難しい領域なので、授乳中はホエイまたはカゼインを選び、ソイを飲みたい場合は医師・助産師に相談するのが現実的です。

ソイとホエイの違いはソイプロテインの解説記事にまとめています。

飲んでいい人・相談してからにしたい人

状況 目安
体調が安定していて食事が不足しがち 食事の補助として1日1杯程度から
牛乳でおなかがゆるくなる WPIタイプを選ぶと負担が少ない
コーヒー・紅茶を毎日飲む カフェインを含まないフレーバーを選ぶ
腎機能を指摘されたことがある 開始前に医師へ相談
服薬中・持病がある 開始前に医師・薬剤師へ相談
産後の経過に不安がある 産後健診で助産師・医師へ相談

体調に変化があったときの考え方

飲み始めてからおなかの張り、下痢、発疹などが出た場合は、いったん中止してください。授乳期は体調そのものが変動しやすく、プロテインが原因かどうかの切り分けは自分では難しいことが多いです。

再開する場合も、量を戻すのは体調が落ち着いてからにしてください。赤ちゃんの側に湿疹や飲み方の変化が見られたときも同様に、自己判断で続けず医療機関にご相談ください。

まとめ

「授乳中のプロテインはダメ」という言い方は、内容の異なる4つの話をひとまとめにしたものです。実際に注意が必要なのはフレーバー由来のカフェインと食事の置き換えに使うことの2点で、残りは選び方で解消できます。

選ぶときのチェック項目は授乳中のプロテインの選び方に一覧でまとめました。あわせてご確認ください。

原材料表示を実際に確認したい方は、ULTORA公式サイトでフレーバーごとの表示が確認できます。

※本記事は一般的な情報の整理であり、診断・治療・個別の栄養指導に代わるものではありません。体調に関する判断は必ず医療機関にご相談ください。

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